ラウレス硫酸Naはほんとうに悪いのか?危険性と安全性は紙一重を解説

ラウレス硫酸ナトリウムはシャンプーとか歯磨き粉にはいってるけど、シャンプー解析とか歯科衛生士が絶対に使いたくない歯磨き粉とか悪い評価しかないようだけど安全性は大丈夫?ラウレス硫酸ナトリウムはほんとうに悪いの?

ラウレス硫酸ナトリウムは陰イオン界面活性剤です。界面活性剤は混ざり合わない水と油を混ぜ、可溶化または乳化させる成分です。天然の界面活性剤として有名なのはレシチン、レシチンは卵の黄身と白身を混ぜ合わせることができ、マヨネーズを作る工程ではずすことができません。シャンプー解析の洗浄力が強いとか弱いというのは、水と油を可溶化する力が強いか弱いかということです。ラウレス硫酸ナトリウムは可溶化する力が強く、頭皮を守るための皮脂まで可溶化するから悪い成分と評価されます。皮脂を乳化させることで油脂がなくなり脱脂するから、洗浄力を緩和するためにほかの成分やシリコンを配合しますが、シリコンが悪いとデマが広まったため、ノンシリコンシャンプーが主流になってしまい洗浄力が高いだけの市販シャンプーが多くなりました。サロン専売品がラウレス硫酸ナトリウムを使うのは、可溶化する力を利用して髪に浸透しにくい成分を髪にいれるためです。市販の安いシャンプーは髪の補修成分など入っておらず、ただ洗うだけの商品が大半です。シャンプーすると髪がパサパサしたり、頭がかゆくなるのは脱脂によって髪と肌が乾燥し、残留したほかの成分が肌を刺激している状態です。食器用洗剤で手を洗い、アルコール消毒液をかけるとヒリヒリするのと同じです。ラウレス硫酸ナトリウムが悪いのではなく、使ったあとにすすげてなかったり、残留成分が地肌を刺激するから悪いと評価されています。

ラウレス硫酸ナトリウムは悪い成分といわれていますが、石鹸で髪を洗うのが主流だった時代は抜け毛が増えたり、頭がかゆく炎症がおさまらないということで、ラウレル硫酸ナトリウムが開発されました。ラウレル硫酸ナトリウムは分子構造が小さく肌に浸透し残留することで炎症がおこることが判明し、分子構造が大きく肌に浸透しないラウレス硫酸ナトリウムが開発されました。ラウレス硫酸ナトリウムは安全性の高い成分ですが、洗浄力が高いため頭皮を守る肌バリアを洗い流す、つまり脱脂するため、雑菌が繁殖しやすい頭皮環境になりやすいです。頭皮は寝ている間に肌バリアを再生できますが、肌が弱い人は炎症がおきやすいです。歯磨き粉に含まれるラウレス硫酸ナトリウムは、歯磨きすることで口腔内の食べカスなどの汚れを掃除します。口腔はだ液ですぐに保湿できますが、頭皮はすぐに保湿できないから頭皮の美容液として育毛剤を使い保湿することがヘアケアのスタンダードです。育毛剤は髪を生やすのではなく、育てる商品だから抜け毛が増える前から予防として使うのが正しい使いかたです。海外でラウレル硫酸Naとラウレス硫酸Naの使用禁止とあるのは、海外は結果をだすために大量に配合するメーカーがあり、日本のように安全性は重視されていません。また、水質も関係し、たとえば日本で評価の高いシャンプーを硬水で有名なイタリアで使うと泡立ちが悪く洗えないダメなシャンプーです。逆にイタリアのシャンプーを日本の軟水で使うと洗浄力が強すぎる最悪なシャンプーです。ラウレス硫酸ナトリウムは洗浄力は強いですが、安全性は高く安価に製造でき、全世界で使われる優秀な成分です。シャンプーして何の問題もなければ、そのまま使っても危険性はありません。

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