美容師が独立し、自分の美容室を持ったとしても3年持てたらスゴいといえます。そのくらい美容室は激戦区なので経営能力がなければお店を閉めなければいけません。ただ、美容師として働けるので仕事はあります。
美容室やネイルサロンの廃業率ですが、1年以内で閉店するサロンは60%、3年以内だと90%、10年以内では95%といわれています。これほどまでに高い廃業率の厳しい美容業界で生き残っていくには、たいへんな苦労が必要です。
独立するときはオーナーを見つけるか、自分で店舗を持つかに分かれます。オーナーがいれば、資金があるので開業したあとは集客や施術に集中できます。ただ、オーナーが美容室の経営への理解がなく、儲かるといった理由ではじめたなら危険です。
自分で店舗を持つなら自己資金と銀行からの融資や他から出資を受けるかもしれません。自己資金がある程度なければ融資を受けられず、経営しながら集客や施術をするのは大変です。融資は借金なので返済もしなければいけません。
開業したあとに多いのが客が来ないことです。顧客を獲得できないのは、店舗が通いにくいなど立地条件が悪いとか、施術プランが高すぎるなど初歩的なものがあります。経営していく中で価格競争に陥り、赤字に転落することもあります。
技術に自信があっても利益がなければ美容室の経営は成り立ちません。お客が美容室に望むものは技術と価格と通いやすさです。
ヘアサロンを選ぶ1番の理由は、約3割が「価格・値段」と回答した
ヘアサロンを選ぶ決め手となるトップ3は、「価格・値段(31.7%)」「スタッフの技術(25.1%)」「スタッフの接客・人柄(12.1%)」だった。コロナ禍で地元のサロンを選ぶ人が増えたというデータもあるが、「ヘアサロンが近所・近くにあるから」と答えた人は4番目の11.4%にとどまった。
また、「スタッフの技術」「スタッフの接客・人柄」をあわせると約4割となり、価格だけではなく、スタッフそれぞれの対応が重要なことが見てとれる。
独立するのは簡単なのに、そのあとが大変です。都心で独立した美容師はどうしているかというと、フリーランス美容師として、シェアサロンで働いています。シェアサロンは都内のアクセスしやすい場所に多く、アプリを使うことで集客もできます。
また、シェアサロンによって、一通りの道具は揃っているので施術で困ることは少ないといえます。シェアサロンなら、働きたいときに働け、お客さまに合わせてシフトも組めるので、独立した美容師が働きやすい環境です。
オーナーを見つけているなら、はじめにシェアサロンで働いてみることで疑似的に美容室を運営できます。定額制や売上げに対する手数料が発生しますが、オーナーとしても負担が少なく済みます。
自己資金で開業する場合も、フリーランス美容師として働いた実績があれば融資を受けられる可能性が高くなります。シェアサロンで獲得した顧客はそのまま自分の美容室に連れていくこともできます。
美容師として23区内で独立を考えるなら、副業として利用してもいいし、条件のいいシェアサロンも選択できます。
コメント