ラウレス硫酸ナトリウムは本当に悪いのか

ラウレス硫酸ナトリウムは洗浄力は強めですが、とくに悪いといったことはありません。

雑誌やランキングサイトでは悪い成分と評価したほうが、わかりやすいため、こういった表現です。成分は複合的に効果があり、成分単体で良いか悪いかといったことは原料メーカーでもわかりません。

シャンプーやトリートメントの解析や分析ってどうやってするの?これは実はかなり簡単な方法なのです…

シャンプーやトリートメントのボトルの裏に書いてある内容成分をググればよいのです。

ボトルの裏の内容成分表をみれば、だいたいの特徴ぐらいは解るハズ… ただ決定的に解らないものがあるんだよね!

そのシャンプーの内容成分自体は簡単にわかるんだが成分表を見ただけでは絶対に解らないのが、どのくらいの分量を配合しているか!?

そ〜、そのシャンプーに、その成分が、どれだけの量が入っているのか?

内容成分の正確な配合量や配合比がわからないのです!

シャンプー解析、分析サイトを参考にしてはいけない理由

ラウレス硫酸ナトリウムは何かというと陰イオン界面活性剤です。界面活性剤は水と油を乳化または可溶化させるものです。

界面活性剤とは、物質の境の面に作用して性質を変化させる物質の総称のことを言います。
構造としては1つの分子中に、水になじみやすい『親水基』と油になじみやすい『親油基』の2つの部分を持っています。
この構造が、本来なら水と油のように混じり合わない物を混じり合わせるのに役立ち安定した乳化液(エマルジョン)を作ることが出来ます。

(中略)

界面活性剤には大きく分けて4種類の物があります。それぞれ水に溶けたときに電離してイオン(電荷をもつ原子または原子団)となるイオン性界面活性剤が3タイプあり、イオンにならない非イオン(ノニオン)界面活性剤の1つとで計4種類があります。

(中略)

アニオン界面活性剤 特徴

・乳化、分散性に優れる
・泡立ちが良い
・温度の影響を受けにくい

引用元:界面活性剤について

陰イオン界面活性剤は可溶化レベルが高いほど洗浄力が高く、可溶化レベルが低いと洗浄力も低めです。

ラウレス硫酸ナトリウムがシャンプーに配合されると洗浄力が強いから、肌を守る皮脂や常在菌まで洗い流されてしまい肌が乾燥しやすく肌荒れしやすくなります。

脱脂力

一般に油性成分を取り去る能力のこと.化粧品の分野では、とくに皮脂膜や細胞間脂質のような健康な肌に必要な油分までを洗い流してしまう能力のことをいう場合もある.肌の保湿は水分、天然保湿因子(NMF)、皮脂と細胞間脂質の3因子により維持されている.あまり洗浄力の強すぎる洗浄剤を使用してしまうと、皮膚のバリア機能*を維持するのに必要な成分まで洗い流してしまうことになる.

引用元:脱脂力

これら常在細菌は、それぞれ存在する菌のバランスが壊れたときに皮膚のトラブルに発展します。そのため、バランスを壊さないように常在細菌と上手に生活することと表皮ブドウ球菌を減らさないようにすることが大切です。表皮ブドウ球菌は角質層に存在しているため、無理に角質を落とすような行為をすると減ってしまします。例として、長時間の入浴、頻回の洗浄・洗顔、洗顔料・洗浄料の過剰使用などです。

引用元:皮膚の常在細菌について

そのため乾燥肌になりやすく、洗えば洗うほど乾燥し、地肌が弱ることで炎症がおきやすく、かゆみもでるかもしれません。悪化すると抜け毛が増えることもあります。

10代20代なのに髪がボサボサで乾燥したり、薄毛に悩むといった人はシャンプーの刺激が強すぎるのかもしれません。

また、髪を構成するCMCは脂分だから、水と混ざり合うことで結合が弱くなり、キューティクルが剥がれやすく、コルテックスも流出します。髪を洗えば洗うほど、ダメージが進行します。

毛髪は死んだ細胞であり、一度ダメージを受けると元には戻りません。市場には毛髪損傷の回復を謳う製品もありますが、本質的には毛髪表面をコーティングしたりダメージ部分にたんぱく質等を補い補修するものであり、元の状態に戻すものではありません。

そのため、毛髪を傷めないことが最も大切で、傷んでしまったらそれ以上ダメージが進行しないようにケアすることが大切です。

キューティクル(毛小皮)の損傷

健康な毛髪はキューティクルが奇麗に整っていますが、傷んだ毛髪はキューティクルが欠けたり剝がれたりしています。
キューティクルは、毛髪内部を守る鎧のような存在ですので、キューティクルを守ることが毛髪を健康に保つ第一歩です。

引用元:毛髪の損傷とヘアケア

ラウレス硫酸ナトリウムは歯磨き粉にも配合されていますが、粘膜に浸透しないから配合され、口腔内はだ液で保湿できるから、ドライマウスでないならほとんど問題ありません。頭皮は口の中ほど保湿できないから、ヘアケアとして使うには負担が大きめです。

味覚が悪くなるといわれていますが、ラウレス硫酸Naよりも歯磨きの仕方が悪いといったほうがいいかもしれません。とくに強い力でブラッシングすると粘膜を傷めます。

知覚過敏で悩んでいる方の多くが、過剰なブラシ圧によって引き起こされているとうデータがあります。その場合、知覚過敏用の歯磨き粉を使ったとしてもその原因が解消できていないのでなかなか解決に至らないケースもあります。

磨きのブラッシング圧が強いと歯や歯茎が削れ、象牙質が露出され、知覚過敏の症状を引き起こします。 ゴシゴシと強く磨くのでなく、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力で優しく磨きましょう。

また、毛先が固い歯ブラシでは歯や歯茎を傷つけやすいため、柔らかめの歯ブラシに変えることがオススメです。

過度に力を入れて磨いてしまうこと、歯ブラシを大きく動かしてゴシゴシ磨くことを

オーバーブラッシングといいます。

日常的にオーバーブラッシングを繰り返すと

*歯茎が下がる(歯肉退縮)

*歯の根本の表面一部が欠損する

*歯茎が歯を取り囲むように盛り上がる

*歯垢や汚れを効果的に落とせない

などの不具合が生じてしまいます。

引用元:しっかり磨くと歯茎が下がる!?歯ブラシ圧に要注意!!

髪と地肌に負担の少ないシャンプーは高価な成分を主成分としているから価格が高めです。そのぶん、保湿や補修成分といったものを高配合しています。

サロン専用シャンプーと市販のシャンプーの違い

サロン専用シャンプーと市販のシャンプーの大きな違いの理由に、洗浄成分にあります。

市販のシャンプーの特徴

市販のシャンプーは石油由来の成分が多く含まれているので、洗浄効果が高い分、髪や頭皮にとって良くない影響を与えてしまうこともあります。

サロン専用シャンプーの特徴

サロン専用シャンプーはアミノ酸系の洗浄成分ですので、肌の弱い人でも髪や頭皮に負担をかけず、洗い上げることができます。

頭皮の刺激が少ない分、髪や頭皮のダメージを抑えることができますが、髪に優しいシャンプーは洗浄力が少ないので、2度洗いが必要になる場合があります。

また、サロン専用シャンプーは髪や肌に良い成分がたくさん含まれており、継続して使うほど髪の状態が良くなるので、ダメージでお悩みの方にもおすすめです。

引用元:サロンシャンプーと市販シャンプーの違いは??

こういったシャンプーに大容量タイプがあまりないのは大容量だと成分が飛びやすいからです。

ラウレス硫酸ナトリウムを主成分とした大容量タイプは、洗うくらいの効果しかなく、保存料さえ入っていれば、ほかの成分が飛んでしまっても効果はあまり変わりません。食器用洗剤や掃除用洗剤、洗顔料、歯磨き粉など幅広く使えるから大量仕入れと大量生産することで単価を下げ、安く提供されていますが、キャッチコピーのような効果はありません。

*たいりょうせいさん【大量生産】

同じ規格の製品を連続して多量に生産し,製品1個あたりの生産費を下げる生産方法。ベルトコンベヤシステム,オートメーションなどを利用して行われる。大量販売の基礎となり,大企業への生産集中の手段ともなる。

引用元:*たいりょうせいさん【大量生産】

髪を洗うだけだから少量だけ使えばいいかというと、少量でも洗浄力が強いから負担が大きめです。美容師でも扱いが難しく、相当な技術がなければ使いこなせません。

シャンプーの使いかたで適量とあるのは髪質や毛量にあわせて適切に使わないと負担になります。素人が目安を守って適当に使っても効果が高いのがサロンシャンプーです。

シャンプー剤の出しすぎに注意!

(中略)

ショート〜ボブ 1プッシュ

ミディアム 2プッシュ

ロング 2プッシュ+1プッシュ
(いきなり3プッシュだと手からこぼれたり、全体に均一につけられないので、2回に分けてつけましょう。はじめ2その後+1がオススメです。)

上記の量で、十分に泡立ちます。泡立たないときは、1.予洗いが足りていません。シャンプー剤は、足さずに、もう一度軽く流しましょう。せっかくつけたのに、もったいない!と思う方もいると思いますが、ここでさらにシャンプー剤を足しても良い泡は立ちません!潔くお湯を足してみましょう!

引用元:美容師が教える!正しいシャンプーの手順

ラウレス硫酸ナトリウム自体に毒性はありませんが、ほかの成分に毒性があるかもしれないから、用途で定められたこと以外の使いかたはしていけません。

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